「春の窓」

昨日の吉祥寺ぶらりで寄った本屋さんで、
安房直子さんの「春の窓」という文庫本を
なんとなく買いました。

帰り道の電車の中、ぱらりと開きましたら、
ひとつひとつのお話には、
すごい展開があるわけでもないのに、
ページをめくるのをやめられなくなるのです。
そして、目の前の景色ががらりと違って見えてきて、
この本から何かあったかいものが
ふわっと広がってくるみたいでした。

特に色の表現が素晴らしいのです。
ぶわっと頭の中に「その色」が出てくるんです。

「きっとこんな風に明るくて透きとおるようだけどマットな色でもあって、
光のような黄色だろうなぁ。
あの絵具とこの絵具を混ぜたみたいな色だろうなぁ。」

とか、

「この北風一家は、
足元は深い藍色で、頭に向かうほどだんだん色が薄くなってきて、
あのブルーだと思う!」

とか、こんな感じに自分の頭の中でもくもくと想像できるんです。
色についての言葉だけで、ここまでイメージが浮かぶって
あんまりない。

有名な児童文学の方とのことで、恥ずかしながらこの本で
初めて知ったのだけど、なんとも言えず良いお話ばかりで、
Amazonで、全集の中の一冊を購入を即決しました。
児童文学ではあるけれども、
今の自分にとても必要な一冊なような気がします。
「出会う」って、素晴らしい。

ほわっと暖かくなったり、少しひんやりしたり、
そんな風な温度も感じられるし、
これからしばらくは、「ひとり安房直子さんフェア」を開催して、
たっぷりとその作品世界に浸ろうと思います。
たくさん作品も書かれているようなので読み手としては嬉しいなぁ。
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by wbs-nagahana | 2008-11-21 03:10 | 日々のこと